高槻市で鉄筋３階建の外壁改修の現場調査にお伺いしました。

３面がタイル貼りになっています。残り１面はモルタルリシン吹き付け仕上げ

になっています。

築１６年になりタイル面は劣化もないようには見えますが、足場架設後

に打音検査をする必要があります。一般的にタイルは耐久性の長いもの

ですが、振動などで割れる可能性が高いのも事実です。

タイル面のメンテナンスとしては、目地、サッシ廻りのシーリング打ち替え

庇の塗装、タイル打音検査、樋の点検などをする必要があります。

屋上に天窓が付いています。珍しいケースです、天窓は雨漏りのリスクが

高いので注意が必要です。天窓のシーリング部分がかなり劣化して危険な

状況になっています。打ち替えの必要があります。

シーリングの耐用年数は約１０年と言われています、現状この建物は

築１６年になるのでとっくに耐用年数は過ぎています。

早急な対応が必要な状態になっています。

屋上は塩ビシート防水になっています。今の所、雨漏りはないとの事です。

多少劣化が見られる程度ですがこの機会に再施工を検討した方がいいでしょう。

塩ビシート防水の耐用年数は１５年程度と言われています。現状雨漏りがなくても

年数的に見ても再施工の時期に来ています。

塩ビシート取り付けのための被覆鋼板とタイルの取り合いシーリングがかなり

激しく劣化しています。まともに風雨にさらされる場所ですから早急な処置が

必要です。

最近の建物はシーリング材を多用する傾向にあります。

シーリング材の耐用年数などを新築時にきちんと説明する必要があります。

施主様も正確な情報を把握することで新築時から１０年後のメンテナンス計画

を立てる事ができるのでメリットが多いと思います。

東面はモルタル、リシン吹付仕上げになっています。劣化が目立ちます。

リシンは塗料と珪砂を混ぜて吹き付ける昔から使用されている一般的な

材料です。表面がざらざらしているので汚れが付きやすいのが特徴です。

リシン面は高圧洗浄で汚れを落としローラーで塗装します。

こちらの面は隣との距離が近く足場の架設時には苦労しそうです。

前の道路も狭くて資材搬入のトラックの乗り入れが出来るかの確認

もしておかなくてはなりません。

コンクリート打ちっ放しの門柱の一部が浮いています、しかも両面共が

同じような状態になっています。エフロ現象が出てきているようです。

エフロ現象とはコンクリートに含まれる、水酸化カルシュウムが水分と空気中の

炭酸ガスが反応し炭酸カルシウムという白い粉が吹く状態のことです。

防止策としては水分がコンクリート内に侵入しないようにしなくてはなりません。

防水塗装を施工すれば防ぐことは出来ます。

門廻りは外観上一番目立つところでもあるので同じような現象が

起こらないように慎重な施工が求められます。